芸術村をたくさん調べていると、ファッションも無視できなくなる。
パリ、ミラノ、ニューヨーク(NY)のコレクションが最初に浮かぶ。
パリは芸術の都と言われている。たくさんの著名な画家がパリで育ったため、芸術、特に美術に強いと世界では認識されている。
NYは一方現代美術メッカであり、世界から多数の現代芸術家が、まだまだ美の規範が確立されてない現在進行形発展中の現代美術の美を競い合ってる街である。
絵画や彫刻など実用品でない美や感動を追求するのが美術とすれば、建築やファッション、家具などの実用品についてそれを求めるものが工芸であり,デザインであるという区分、定義もある。
この定義では音楽や舞踏、演劇はパフォーマンス アート、舞台芸術として美術とは別のものであり、文学もまた別の芸術と言うことになる。ま、区分はどうでもよいのだが。
アニメーションやミュージカルとか映画はどうよ?
あ?「総合芸術」だとぉ?えらそうに!笑。
実際、それぞれの分野が全てにおいて、とても優れてないと良いミュージカル映画とかはできないんだけどね。ハードルが高い分野だ。
さて話を戻してミラノである。
2013年の近郊を含むミラノ都市圏人口は526万人であり、イタリアでは一番大きな都市圏となっており、ヨーロッパの中でもかなり大きい方である。
ロンドン都市圏は850万人、パリ都市圏は約1000万人、ニューヨーク都市圏は約2000万人である。
ちなみに東京都市圏は3500万人で世界一である。でかすぎるというか、近接・隣接する都市(川崎・横浜・千葉・埼玉等)もでかくて地域的に一体化してるのでそうなるだ。
ミラノはファッションや工芸、家具、工業デザインなどデザイン産業の街として知名度が非常に高い。二次産業の次の時代を担う産業としてとても羨ましい名声だ。
ミラノの街の個性のうち、特にデザイン関連について調べてみることとした。
ミラノは、イタリア及び南ヨーロッパ最大の都市圏人口を擁する都市で、ミラノ県の県都およびロンバルディア州の州都である。ヨーロッパ有数の世界都市である。
化学工業と繊維ではイタリアの諸都市をリードし、航空機、自動車、機械やガラス、皮革、ゴム製品、薬なども重要な産業である。 出版業や音楽産業、数多くの銀行があつまり、イタリアの主要な株式取引所がある。
また、毎年4月に国際貿易フェアが開催される。
1971年にヴァレンチノ・ガラバーニがミラノにブティックを開店、これを機にイタリアン・ファッションの中心地はローマから徐々にミラノへ移っていくこととなった。
ミラノといえばファッションの街として有名であるが、近年では世界一のデザインの街としての知名度も高いのだ。
「ミラノサローネ(ミラノサローネ国際家具見本市)」を中心にミラノ市内の様々なところで展示や製品発表が行われる4月。世界中からデザインに関係する人びとが集まる。
それを象徴する世界最大のデザイン博「ミラノ・サローネ」は毎年4月に開催さる。近代アートとしてのデザインという地位もミラノの土地柄が生んだものだ。
ミラノを代表する2大産業である「ファッション」と「デザイン」は、世界中から新鋭クリエータを集めることで知られているのだ。
例えば、1993年にドローグデザインがミラノ・サローネに出展したことが、コンセプチュアル・デザインを現実のものとして認知させる最初となったとされている。
また、ミラノ・サローネは新人デザイナーの登竜門としても知られ、ここで発表することが世界デビューとなるようだ。
音楽や絵画などのアーティストに留まらず、あらゆる「ファッション」や「デザイン」を学ぶ若い学生が世界中から集まる芸術学校が多数存在する学園都市としても有名である。
1978年から始まった「ミラノ・コレクション」はパリ、ニューヨークと並ぶ世界3大ファッションショーであるが、これはまさにミラノを象徴している。
「ブランド通り」として有名なモンテ・ナポレオーネ近辺ではイタリアを代表するブランド、プラダ、グッチ、ドルチェ&ガッバーナ、フェンディ、エトロ、フェラガモ、ジョルジオ・アルマーニ、などが軒を連ねる。
「ミラノ・コレクション」で発表された新作がすぐ店頭に並び、ここでしか買えない限定アイテムも多数ある。
一方インテリアや建築などでも有名なミラノは近代都市でありながら、伝統的なイタリアデザインを取り入れたモダン・デザインの発信地として知られ、国際デザイン美術展であるミラノ・トリエンナーレが開催されている。
ここまで芸術活動の活発な街を調べてきて、イノベーション活動まで繋がるには、まず第一に経済的に発達した産業的多様性もある都市であること。
次に多様で自由な活動を受け入れる風土があること、その多様な考え方や文化を持つ人が交流する教育機関の存在があること。
そしてそれを世界的に発表できる国際フェスティバル・展覧会や国際見本市などが活発な都市であることが条件としてあるといえそうだ。
そしてもう一つ大切なのは「それらの芸術文化的活動は長期的な利点として還元されるのだ」いう視点で、それらの活動を支える資金面等での国や都市、地元企業や民間のサポートがあることだろう。